股関節と腰臀部の仕組み vol.3 ~股関節の屈曲・伸展時の筋肉の協調性~

今回は、これらの股関節の作用の中の屈曲と伸展作用について説明したいと思います。
股関節の屈曲・伸展の作用は、身体運動の中で最も頻繁に行われる動作だと言えます。歩行の際、走るとき、ジャンプ、ボールをける、スクワットなど下半身が参加する運動ではほとんどがこの作用が発生します。解剖学的にいうと股関節屈曲に関連する筋肉は、腸腰筋・大腿筋膜張筋・縫工筋・大腿直筋・内転筋群が機能しています。また股関節の伸展に際しては、大臀筋・大腿二頭筋・半膜様筋・半腱様筋が作用するというようになっています。この論でいうと股関節を伸展させるに際して使用される筋群は先に述べた筋群のみということになり、股関節の伸展能力を高めるためにはこれらの筋群の強化をすべきという結論になってしまいます。しかし、股関節の運動には伸展作用も屈曲作用に際しても単独作用の運動というものはあまり発生せず、股関節の内旋・外旋の作用が複合されて発生しているのです。また歩行の際の例でも説明したように、股関節の内転・外転筋が股関節の運動の方向と骨盤の安定のために同時に機能しているのです。ですから股関節の伸展と屈曲の「運動に関連する筋肉群は、伸展筋・屈曲筋・内旋筋・外旋筋・内転勤・外転筋のすべてだと言えます。また、これら股関節に関わる筋肉群の他、腰臀部から下腹部の筋肉群も重要な役目を持っています。
ボディビルのトレーニングの場合、いかに個々の筋肉をアイソレーションさせ、単独で機能させていくかがポイントとなり、それのみが強調されるところが見受けられます。しかし、ボディビルのトレーニングも身体運動の1つだということを前提として考えるのであれば、最低限、協調させるべき筋肉というものがおのずと理解できるものと思います。この最低限の協調がない限り、指一本でさえ動かせないのが人間の筋肉と関節のメカニズムなのです。効率のよい筋力強化と筋肥大ために、可能な限り単独の筋肉を意識し、収縮させようという努力が現状としてなされているのですが、本当の効率をもとめるのであれば、その動きのメカニズムに作用する筋肉を同時に意識してトレーニングぬを行った方が種目数もセット数もすくなくすることができ、エネルギー効率も良くなるのではないでしょうか。

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